ハリネズミのよくするしぐさの中に「体をあしで掻く」というのがあります。
そのしぐさの頻度が高ければダニや寄生虫がいて痒みを引き起こしているのかもしれないです。
速やかに獣医師に診てもらうことが必要です。
ヒゼンダニといわれる疥癬ダニ
ダニはハリネズミに非常に多く見られる皮膚トラブルです。
新しく購入してきたときには80~90%くらいのハリネズミにはダニがいるといわれています。
ハリネズミにいるダニはほかのハリネズミや動物、そして人にも感染することがあります。
ダニの中でもヒゼンダニといわれる疥癬ダニで、海外の繁殖施設やペットショップなどでほかの動物から感染すると考えられています。
肥前ダニは皮膚に疥癬トンネルという穴を掘って産卵します。
また、キュウセンヒゼンダニは耳に住みついています。
マダニは野外などで感染し、体をよく掻く頻度も高く、かゆがっている、脱毛、よく針が抜け落ちる、フケが出る、元気がない、食欲が落ちるなどの症状があります。
皮膚糸状菌症(白癬)は皮膚に感染するカビの一種
皮膚糸状菌症(白癬)は肉眼でも見てとれる症状がさまざまです。
典型的なものは犬・猫などにも感染症を引き起こす種類でも20種類以上知られています。
症状は多様で痒くて掻く場合もあります。
皮膚糸状菌症(白癬)は皮膚に感染するカビの一種です。
ほかのハリネズミや動物、人にも移ることがあります。
もし、ハリネズミの白癬が治療できても、人が治っていなければハリネズミに移ってしまいますし、またハリネズミから人に移る場合もあります。
その場合には、人もハリネズミも同時に治療していくべきです。
アレルギー性皮膚炎はウッドチップでも
ハリネズミでは針葉樹(すぎ、マツ、ヒノキ)などのウッドチップを使うことによって、アレルギー性皮膚炎を起こす場合が知られています。
アレルギー性皮膚炎の場合、症状として顔周りやお腹周りが赤くなってかゆがり掻く場合があります。
この場合、使っていた敷材から違う敷材に変えてみることも必要です。
ハリネズミの体質によってはほかの素材でもアレルギーが出る場合があります。
早めに病院を受診する必要があります。
また、ハリネズミが皮膚炎などにかかってしまわないように快適な住処をつくってあげることも必要です。
専用の飼育グッズは少ないですが、ほかの動物のものを代用したりします。
ハリネズミの住処づくりにはケージや衣装ケース、アクリルケース、ガラス水槽などがおすすめです。
ガラス水槽などの場合、風通しが悪いのでこまめに換気することやこまめに掃除することが必要になってきます。
飼育施設の環境を整えてあげること
ハリネズミの住処がきまれば、そこに敷く床材(敷材)を選ぶことが大切になってきます。
選び方のポイントとして「排泄物をよく吸収してくれること」「ホコリが出ないもの」「アレルギーが出ないこと」「かじっても問題のないもの」などを確認しておきましょう。
針葉樹(マツ・スギ・ヒノキ)のものは高確率でアレルギーが出やすいといったデーターがあります。
比較的可能性の低い広葉樹(ポプラ・アスペン)などがおすすめです。
ペットシーツの場合、吸水性ポリマーという化学物質が入っています。
この物質のおかげで吸水性・消臭性にすぐれています。
しかし、誤飲、誤食してしまうと腸閉塞などを引き起こす危険性が高いです。
猫砂や小動物用のトイレにも吸水性ポリマーが含まれている場合もあります。
ハリネズミではこれも口にしやすいので、吸水性ポリマーが含まれていないものを選ぶようにします。
また、濡れて固まるタイプのものだと生殖器などにくっついてしまう恐れがあります。
また、飼育施設を置く場所については、うるさい音のする場所などは避けて、エアコンの風なども直接当たらない場所、新鮮な空気を吸える場所などを選んであげましょう。
まとめ
ハリネズミの飼育施設の置き場所でも、ハリネズミがいくら夜行性だといっても、暗いところにずっと置いておくというのはNGです。ホルモンバランスを崩さないように一日でも明るい時間と暗い時間が必要になってきます。環境として大きな音がするところや寒暖の差は少なくして、あまりストレスを受けないようにしてあげましょう。
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